■趣旨 歴史的リュートの研究者にしてイタリア屈指のリュート奏者マッシモ・マルケーゼ(イタリア・アレッサンドリア音楽院“A.ヴィヴァルディ”古楽科教授)を招聘し、イタリアのルネサンス、バロック時代の「響き」について、熊本在住の研究者とともに多角的に論じ、同マルケーゼ氏による歴史的リュートを用いたソロ・コンサートを提供する。これは、熊本とイタリアの文化的交流を、熊大から広げようと試みる芸術系講座の共同連続企画の第1弾である。
■日時、会場(熊本大学くすのき会館レセプションルーム)2016年6月25日(土)
1.13:00~16:40 講演会/ラウンド・テーブル
2.17:00~18:30 コンサート
聴講・参加無料
■招聘アーティスト
リュート奏者 マッシモ・マルケーゼ http://www.massimomarchese.it/
略歴:イタリア屈指のルネサンス/バロック・リュート奏者。ヤコブ・リンドベルイ、ポール・オデット、ホプキンソン・スミスに師事。ロンドン王立音楽大学卒業、パヴィーア高等音楽院リュート科修了。1980年より通奏低音奏者、およびソリストとしてイタリア各地および国際的に活躍。ド・ヴィゼ作品全集の出版(2011/2015)において注目を集めている。現在、アレッサンドリア音楽院古楽科教授。
演奏紹介 https://www.youtube.com/watch?v=Nn0hcI7ETgc
■主催:熊本大学教育学部音楽科、熊本大学教育学部美術科
■共催:熊本大学文学部(西洋史研究室・芸術学研究室)、熊本大学工学部
■後援:イタリア文化会館大阪、ザルツブルク・モーツァルテウム財団、大阪モーツァルト協会
■協力:熊本大学政策創造研究教育センター、熊本大学グローバル教育センター
アーティストプロフィール
1965年、イタリア・サヴォーナ生まれ。ロンドン王立音楽院にてリュートをヤコブ・リンドベルイに師事、同音楽院卒業。その後、パヴィーア高等音楽院“F. ヴィッタディーニ”においてリュートの上級ディプロマ取得。ホプキンソン・スミス、ポール・オデットらに師事。1980年より通奏低音奏者およびソリストとして国際的に活動。ヤコブ・リンドベルイ率いるリュート・オーケストラ“ドデカコルドン”のメンバーとして、エンリコ・ガッティ(バロック・ヴァイオリン/ 指揮)、ガエターノ・ナジッロ、パトリツィア・パーチェ、マルグリット・ブーフベルガーら多くの古楽奏者と競演を重ね、ソロ活動についても、イタリア国内(ミラノ、ボローニャ、パルマ、トリノ、ジェノヴァ、カリアリ、シラクーザ等)ほか、イギリス、スペイン、オランダ、ブルガリア、フィンランド、南アメリカ、中国などで行い、初来日となる2015年には、京都、大阪でリサイタルを行い、好評を博している。ほか、ユトレヒト“リュート音楽祭”、ピエモンテ音楽週間、パリ第4大学ソルボンヌ&フランス国立学術センター共催“国際バロック芸術フェスティヴァル”、テネリーフェ宗教音楽祭等から定期的に招聘されている。
彼の演奏は、イタリア国営放送ラジオ(RAI2、RAI3)、ブルガリア国営放送で取り上げられているほか、RCA、ボン・ジョヴァンニ、タクトゥス、カリオペ、ケンタウルス・レコード等CDに多くの録音を行っている。なかでもド・ヴィゼのリュート作品の世界初の全集CD(ブリリアント・クラシックス、2011/2015)は高い評価を受けている。
音楽学領域の研究においても、16世紀のリュート奏者ガブリエーレ・ファッラメーロの作品(1584)の発見などを行い、数多くの研究発表を行っている。サヴォーナ/アレッサンドリア国際古楽祭監督、プラート古楽祭、ラヴェッロ古楽祭講師ほか、パンパラート音楽祭ではチェンバロ奏者・指揮者オッターヴィオ・ダントーネのアシスタントとしてアンサンブル指導を行う。1993年より2000年までアレッサンドリア音楽教育学会(s.i.e.m)会長として音楽教育にも関わり、現在は、アレッサンドリア音楽院“A.ヴィヴァルディ”古楽科教授、およびカンポバッソ音楽院“L.ペロージ”において後進の指導にあたっている。