日時:8月30日(日) 15:00-16:30会場:OVE中之島 http://www.ove-web.com/nakanoshima/
530-0005 大阪府大阪市北区中之島2-3-18
中之島フェスティバルタワー フェスティバルプラザ1F(※ご予約、お問い合せはイタリア文化会館大阪まで)参加費:無料 ※先着45名予約方法:電話またはメールにて Tel: 06-6227-8556 Mail: corsi.iicosaka@esteri.it
斎藤泰弘: 京都大学名誉教授、京都産業大学非常勤講師
研究分野と著書
レオナルド・ダ・ヴィンチの思想研究、イタリア演劇の研究(とりわけゴルドーニ、ピランデッロ)著書:『レオナルド・ダ・ヴィンチの謎』(岩波書店),『レオナルド、絵画の書』(岩波書店),『ゴルドーニ喜劇集』(名大出版会)講演タイトル:「アンギアーリの戦いとレオナルドの壁画の運命」
1504年、フィレンツェ政府は「アンギアーリの戦い」の壁画制作をレオナルドに依頼し、同時にその隣には「カッシナの戦い」の制作をミケランジェロに依頼した。フィレンツェの人々は、この2人が永遠のライバルであることを知っていたので、この絵画による決闘ーーしかもその勝負の結果が永遠に残るはずの決闘ーーに大いに湧いた。だが、この絵筆による決闘は、始まる寸前に中止となってしまった。レオナルドは、制作を途中で放棄し(その貴重な証拠が「ターヴォラ・ドーリア」である)、ミケランジェロは下絵を完成させたところで、ローマ教皇に呼ばれてフィレンツェを去ったからである。そして、そのほぼ70年後、画家で建築家のヴァザーリが、「アンギアーリの戦い」の描かれていた壁面に、新たに「マルチャーノの戦い」を描いて、レオナルドの絵は完全に失われた。 だが、このヴァザーリの壁画に描かれた軍旗には、《CERCA TROVA》(探せば見つかる)の文字が! もしかしてこれは、ヴァザーリが後世の人々に宛てた謎掛けの言葉で、この壁画の背後にダ・ヴィンチの絵が破壊されずに残っていることを暗示しているのではないか・・・そこで2012年、当時のフィレンツェ市長レンツィ(現在のイタリア首相)の許可を得て、ヴァザーリの壁画に穴を開けて内部調査が始まった。その結果、何が判明したのかをお話いただきます。