恒例となった「EUフィルムデーズ」では、毎年、厳選された最新のヨーロッパ映画作品を日本の皆様にご紹介しています。
今年の本映画祭の特徴は、アニメーション映画に焦点を当て、今日の世界の主要なテーマと課題に向き合った6つのセクションに分かれていることです。
今回、大阪では5月9日(金)から29日(木)までテアトル梅田で開催されます。
▶公式ホームページはこちら
イタリア作品は、ジャンルイジ・トッカフォンド監督の短編アニメーション作品『セイレーンの声』(2023、フランス/イタリア、19分)です。
本作は、5月9日(金)11:00~12:15は大阪・関西万博のEUパビリオンで、5月19日(月)、22日(水)はテアトル梅田で上映されます。
※詳細はEUフィルムデーズ2025公式ホームページをご覧ください。
セイレーンの声
海の底の中心部、岩や水晶の間で、原始的な海藻が海流の和らいだ音に揺れながら、さざなみをたてています。その水面に何か特別なものが現れました。それは声です。とても柔らかで魅惑的な未だかつて聞いたことがないものです。
ジャンルイジ・トッカフォンド
1965年、サンマリノ生まれ。ロトスコープを表現として使用した先駆者のひとりとして知られる。ウルビーノ美術学校で学んだ後に短編アニメーション作家として活動開始。1989年に発表した『La coda』がトレヴィーゾ、オタワ、ザグレブなどの映画祭で入賞。映画など既存の映像上に着色し変容を施す独自のスタイルを確立し、その後も、数々の作品が世界中の映画祭で高い評価を受ける。マッテーオ・ガッローネ監督の映画『ゴモラ』(2008年、イタリア)のセットや、リドリー・スコット監督の『ロビン・フッド』(2010年、アメリカ/イギリス)のオープニングロールを手掛ける。日本では1998年に手がけたユナイテッドアローズのアニメーションCMや広告ビジュアルが翌1999年にADCグランプリを受賞。近年では、アニメーションや映画、絵本、広告のみならず、伝統的な舞台芸術の世界でもその創造性をいかんなく発揮している。