リンカント・オーケストラ第2回演奏会へようこそ。
「L‘Incanto(リンカント)」とは、イタリア語で“魔法にかけられたような魅力”や“心奪われる感動”を意味し、同時に“歌っている”というニュアンスも含まれています。
私たちはこの名のもと、演奏者と聴衆が共に音楽を体験し、心を通わせられるオーケストラを目指しています。第2回目となる今回は弦楽オーケストラによるプログラムで、イタリア音楽を中心に、現代の作曲家たちの素晴らしい作品もお届けします。技術の追求のみにとらわれず、音楽を通して五感に語りかけ、感情や想像力をかき立てる表現を追求する——これが私たちの原点です。若き音楽家たちが集い、創造性と熱意に満ちた音を紡ぐこのプロジェクト。ステージと客席が一体となるひとときをぜひご体感ください。(リンカントオーケストラ実行委員会代表 大熊勇希)
日時:2025年9月6日(土)開場13:30 / 開演14:00
会場:宝塚市立文化施設 ベガ・ホール
ご予約・お問合せはこちら→ lincanto2023@gmail.com
*
演目
・G.ドニゼッティ:クラリネット小協奏曲 変ロ長調
1.アレグロ・ソステヌート
2.アレグレット
・P.ウゴレッティ: 弦楽オーケストラのための交響曲第5番(世界初演)
1.プレスト・コン・パッショーネ
2.アダージョ
3.アレグラメンテ
ー休憩ー
・G.ロッシーニ: 弦楽のためのソナタ第6番 ニ長調「嵐」
1.アレグロ・スピリトゥオーゾ
2.アンダンテ・アッサイ
3.テンペスタ、アレグロ
・M.プリオリ:『セビリアのネズミ』による組曲
1.序曲
2.ネズミのアリア
3.妖精のアリア
4.フィナーレ
F.メンデルスゾーン: 弦楽のための交響曲第10番 ロ短調
アダージョ-アレグロ
指揮:フルヴィオ・カプラ
クラリネットソロ:フルヴィオ・カプラ
弦楽オーケストラ:リンカントオーケストラ
*
フルヴィオ・カプラ(クラリネット・指揮者)
1992年イタリア・ブレーシャ生まれ。2010年ルカ・マレンツィオ音楽院を“特に秀でた芸術性"を称えられ最優秀の成績で卒業。スイス・ジュネーヴ州立高等音楽院にてロマン・ギュイオ氏に師事し、2014 年に音楽修土課程修了。翌年には英固王立音楽院でマーク・ヴァン・デ・ヴィル氏に師事し、演奏修土号を取得。ヨーロッパ各地のコンクールで入賞を重ね、2015年にはヤマハ音楽振興財団ヨーロッパ奨学金コンクールにて優秀賞を受賞。同年、英国ミルトン・キーンズ・シティオーケストラとモーツァルト《クラリネット協奏曲》を共演し、ソリストとして高い評価を得る。
2019年から2023年まで、佐渡裕氏率いる兵庫芸術文化センター管弦楽団にて共同首席クラリネット奏者を務め、リサイタルシリーズにも出演。第31回宝塚ベガ音楽コンクール木管部門·宝塚演奏家連盟賞受賞。2025年大阪・関西万博イタリア館での演奏会に出演。現在、くらしき作陽大学にてクラリネット非常勤講師を務めるほか、2020年より指揮者として活動を開始。リンカントオーケストラ指揮者。
パオロ・ウゴレッティ(作曲家)
1956年イタリア・ブレーシャ生まれ。母の手ほどきでピアノに親しみ、1973年よりブレシア音楽院でジャンカルロ・ファッキネッティ、ジョヴァンニ・ウゴリーニ両氏に作曲を師事。その後、シエナのキジアーナ音楽院でフランコ・ドナトーニ氏、ミラノ音楽院でジャコモ・マンゾーニ氏の講座を受講。カリフォルニア州サンタクルーズ大学で作曲活動を行った後、1989年よりブレシア「ルカ・マレンツィオ」音楽院にて作曲科教授を務める。「サグラ・ムジカーレ・ウンブラ」との協働により、《ミサ・ソレムニス・レズレクシオニス(復活の荘厳ミサ)》や無伴奏合唱の《マニフィカト》、2002年にはモーツァルト《レクイエム》の「ラクリモーサ」「アーメン」の補筆完成などを発表。エリザベッタ・マルコリーニの演奏によるピアノ前奏曲集《Terra di confini》《La Fonte nascosta》をはじめ、《Cantate》《Viola Legends》《Two Pianos & C》《Lieder》など、多数のCDがリリースされている。近年は、ナタリヤ・マルチノヴァ&アンナ・イヴァンチュクによる2台ピアノ作品集、フルヴィオ・カプラをソリストに迎えたクラリネット協奏曲(EMA Vinciよりリリース)などが好評を博す。これまでに200曲以上を作曲し、協奏曲、交響曲、声楽作品、ピアノ曲など幅広いレパートリーを持つ。
マッシモ・プリオーリ(作曲家・電子音楽家)
作曲家・電子音楽家。ブレシア音楽院で音楽の基礎を学び、ボローニャで作曲および電子音楽のディプロマを取得。ミラノ工科大学では建築学の学位も修め、音楽と建築の融合を探求する独自の創作活動を展開している。レナート・デ・グランディスに師事し、ダルムシュタットやブリュッセルで研鑽を積む。作品は国内外の作曲コンクールで多数の賞を受賞し、Tonas Verlag(ダルムシュタット)、Edipan (ローマ)、Salabert(パリ)などから出版・録音されている。著書に『調和の神殿』、『音楽と建築:音楽家の視点』(LIM出版)などがあり、現在は続編『音楽と建築:建築家の視点』を執筆中。現在、ブレシア音楽院にて作曲を教えている。