「歴史映画」をテーマにした映画祭「第17回京都ヒストリカ国際映画祭」が2025年12月2日(火)~7日(日)まで京都文化博物館で開催されます。
イタリア文化会館-大阪は、今年も京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会、ヴェネツィア・ビエンナーレ-ビエンナーレ・カレッジ・シネマ、チネテカ・ディ・ボローニャとの提携のもと、3本のイタリア映画を上映します。
まず、「ヒストリカ・ワールド」の目玉作品として、今年の東京国際映画祭で最優秀監督賞を受賞したアレッシオ・リゴ・デ・リーギ監督とマッテオ・ゾッピス監督の『裏か表か?』を西日本で初上映、また、ヴェネツィア・ビエンナーレ-ビエンナーレ・カレッジ・シネマ選定VR作品『ルイージ・ブローリオの再打ち上げ』の日本初公開、そして、チネテカ・ディ・ボローニャ連携企画として同チネテカがデジタル4K復元した巨匠ロベルト・ロッセリーニ監督の『神の道化師、フランチェスコ〈デジタル・リマスター版〉』を紹介します。
1950年製作の名作から2025年製作の最新の話題作まで、イタリア映画の歩みと魅力の一端をご覧ください。
▶ ヒストリカ・ワールド
『裏か表か?』監督: アレッシオ・リゴ・デ・リーギ、マッテオ・ゾッピス/2025/116分)*西日本初上映
死のロデオ、そして奪われたキス。若い娘と首に賞金を懸けられたカウボーイが繰り広げるイタリア荒野の逃避行
20世紀初頭、バッファロー・ビルの大西部ショーがイタリアにやってくる。アメリカのフロンティアの夢を目の当たりにして心ときめかせたのは、若い娘・ローザ。彼女は強権を握る暴力的な領主との結婚に閉じ込められ、息を詰まらせていた。アメリカのカウボーイたちとイタリアのブッテーロたちの間のロデオが悲劇に終わったとき、ローザはアメリカ人を出し抜いた勇敢な乗り手・サンティーノと駆け落ちする。だが、この世において正義とは金持ちが買い取るもの。バッファロー・ビルをはじめとした者たちが、サンティーノの首に賭けられた賞金を求めて追ってくる。ローザが抱く自由の夢は、すぐに現実の重みとぶつかり合う――そして古き良き西部のバラッドのように、運命がコインを投げる。
日時①:2025年12月5日 (金) 16:40 ~
日時②:2025年12月7日 (日) 11:40 ~ 詳細はこちら(公式HP)
※ 2025年12月5日(金)の上映後にマッテオ・ゾッピス監督の、そして7日(日)の上映後にはアレッシオ・リゴ・デ・リーギ監督によるオンライン・アフタートークを予定しています。
▶ヴェネツィア・ビエンナーレ – ビエンナーレ・カレッジ・シネマ提携企画
『ルイージ・ブローリオの再打ち上げ』(VR作品)(監督: ヴィンチェンツォ・カヴァッロ/2025/33分)*日本初上映
イタリアの宇宙開発の祖、ルイージ・ブローリオ。彼の宇宙計画を体験し、その歴史に触れる!
ルイージ・ブローリオの伝説の世界へようこそ――1960年代、赤道・ケニヤの海洋基地から大胆にもイタリアの宇宙開発を推し進めた男、それが彼である。観客はブローリオとジャーナリストのトリスターノの対決を見守ることになる。彼らは、ケニヤのサンマルコ宇宙ステーションの亡霊めいた管制センターに閉じ込められた、消えゆく記憶の囚人として設定してあり、観客はインタビューやフラッシュバックを通して、歴史を書き換える驚愕のクライマックスへ飛び込んでいく。ロシアやアメリカといった宇宙大国に挑んだイタリアの異端児たちの英雄譚は、勇気と創造性と決断によって、ありえない夢も現実になることを証明してくれるだろう。
日時①:2025年12月6日 (土) 13:00~18:00
日時②:2025年12月7日 (日) 11:00~18:30 詳細はこちら(公式HP)
※ 京都ヒストリカ国際映画祭の人材育成プログラム「京都フィルムメーカーズラボ(KFL)」、ヴェネツィア・ビエンナーレの映画部門によるプロジェクト「ビエンナーレ・カレッジ・シネマ」、イタリア文化会館-大阪の連携による特別上映プログラムです。
▶ボローニャ復元映画祭 – チネテカ・ディ・ボローニャ連携企画
『神の道化師、フランチェスコ〈デジタル・リマスター版〉』(監督: ロベルト・ロッセリーニ/1950/86分)*デジタル4K復元版
巨匠ロベルト・ロッセリーニが描く聖なる隣人の物語
神の教えに従い幼子のごとく生きたフランチェスコ。そんな彼を世間は嘲笑するが、教皇は彼が教えを説くことを認めた。彼と「小さき兄弟」たちは平和を説く旅に出る。聖人・フランチェスコとお人よしのジョヴァンニ、単純素朴なジネプロなど「小さき兄弟」たちの生きる姿は、苦悩と逡巡のなかにありながらどこか伸びやかで、21世紀の今を生きる私たちの心に清々しい風を吹き入れてくれる。主人公のフランチェスコ役をはじめ彼と生活をともにする修道士は、実際のフランシスコ会修道士たちが演じている。当時の生活の細部も丹念に描かれ、中世を舞台にしたネオリアリズモ映画とも称される。
日時:2025年12月5日 (金) 13:40~ 詳細はこちら(公式HP)
※ 上映後、チネテカ・ディ・ボローニャのアンドレア・メネゲッリ氏によるアフタートークを予定しています。
【開催概要】
名称:第17回京都ヒストリカ国際映画祭(KYOTO CMEX 2025 公式イベント)
期間:2025年12月2日(火)~12月7日(日)
会場:京都文化博物館
主催:京都ヒストリカ国際映画祭実行委員会(京都府、京都文化博物館、東映株式会社京都撮影所、株式会社松竹撮影所、株式会社東映京都スタジオ、巌本金属株式会社、株式会社ディレクターズ・ユニブ、立命館大学、株式会社Skeleton Crew Studio)、一般社団法人京都ヒストリカ
共催:KYOTO CMEX実行委員会/株式会社THAN/餃子とどて煮 うさぎ屋
協力:京都クロスメディア推進戦略拠点/イタリア文化会館-大阪/ヴェネツィア・ビエンナーレ-ビエンナーレ・カレッジ・シネマ/チネテカ・ディ・ボローニャ/東京国際映画祭
後援:一般社団法人日本映画製作者連盟/一般社団法人外国映画輸入配給協会/一般社団法人日本映画テレビ技術協会
助成:芸術文化振興基金
※ 詳細および最新情報については京都ヒストリカ国際映画祭の公式ホームページをご覧ください。