イタリアの鬼才サックス奏者/作曲家 ダニエレ・セーペ来日!
Daniele Sepe and Galactic Syndicate meets QURULI
2007 年から開催され、いまや京都の恒例行事となっている「音博」に、ナポリから我らがキャプテン、ダニエレ・セーペがやって来る!
今回、音博に出演するにあたり、セーペは、小規模のワールドツアーさながらの曲を準備している。イタリアの古いアナーキスト(無政府主義者) の歌にあるように、「われわれの祖国は全世界である」と語る。
クラシックの素養に、レゲエ、フォーク、ワールドミュージック、ジャズ、ロック、フュージョン、ブルースetc. さまざまな音楽を包括し、それと同時にジャンルを超越するセーペの音楽を定義するのは難しいが、ひとたびハマれば病みつきになること間違いない。
くるりの岸田繁も、2020 年に12 月に自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「FLAG RADIO」で、セーペのことを「僕、この人のこと昔から好きなんです。曲を初めて聴いた瞬間に一発で好きになって。」「直感で僕に似てるって思いました。」と語った。その思いが天に届いたのか( ? )、本年4 月にセーペの故郷ナポリで、くるりとセーペが共に楽曲制作するに至った。そして今秋、ダニエレ・セーペ&ギャラクティック・シンジケートが、くるり主催の音博に登場!コラボ第2 章が開幕する。日伊の稀有な才能が化学反応する瞬間をどうぞお見逃しなく!
京都音楽博覧会 in 梅小路公園
2024年10月12(土)- 13(日)
開場10:00 開演12:00
チケットや公演情報は公式HPをご確認ください:https://kyotoonpaku.net/2024/
ダニエレ・セーペ
1960 年、ナポリ生まれのサックス奏者/作曲家。ジャズやナポリの伝統音楽に加え、レゲエ、フォーク、ワールドミュージック、ロック、フュージョン、ブルース、地中海音楽、クラシック等々、様々な音楽ジャンルの境界線を超越した独自の世界を展開している。また、演劇・バレエ・映画のための音楽も作曲。
ナポリのサン・ピエトロ・ア・マイェッラ音楽院でフルートを学び、ポミリアーノ・ダルコの労働者バンド「エ・ゼージ」に参加。サックス演奏を始め、助演者として様々なアーティストと共演。1987 年、 ソリストとしての 1st アルバム『Malamusica』を自主制作。翌年発表の『Play standards and more』ではニーノ・ロータ、ディジー・ガレスピー、ピエロ・ピッチョーニ、デューク・エリントン等の楽曲を独自の感性で再解釈。1991 年には『L’uscita dei gladiatori』を発表。これらのアルバムは評論家たちから高く評価された。1993 年には、PolosudRecords から『Vite Perdite』を発表。同作は評論家だけでなく一般大衆にも広く受け入れられ、映画監督たちは自身の作品にセーペの曲をこぞって使用、名声が高まる。1995 年に『Spiritus Mundi』、1996 年には Il Manifesto レーベルから『Trasmigrazioni』を発表。1996 年のアンソロジーアルバム『Viaggi fuoridai paraggi』はセーペに対する Il Manifesto の敬意の表れであった。1998 年の『Lavorare stanca』では、ルイージ・テンコの名前を冠し、作詞作曲に多大な貢献をしたアーティストに捧げられる権威ある賞「テンコ賞」の最優秀方言音楽アルバム賞を受賞。
2008 年の『Kronomakia』に収録の 13 曲には、アラブ音楽から北欧音楽、また、古楽を再解釈したもの、さらにはビージーズの『Stayin’ Alive』やビートルズ『Norvegian Wood』のラテン語ヴァージョンまで様々な音楽が含まれる。2010年の『Fessbuk』では悪徳と美徳の風刺を通して現代イタリアを効果的に写し出している。続いて、セーペの音楽に感銘を受けたテリー・ギリアム監督に乞われ、同監督の短編映画『The Wholly Family』の音楽を担当。2012 年の『Canzoniere Illustrato』には、世界中の音楽と多様なスタイルのイタリアの民族音楽からなる国際色豊かな 12 曲が収録され、各曲に対応した 12 の漫画を収めた 106 ページの冊子が付属。2013 年にはイタリア南部風の風刺が効いた『In Vino Veritas』、2015 年には『A note spiegate』、2016 年には名作『Capitan Capitone e i fratelli della costa』を発表し、絶賛される。近年はステファノ・ボッラーニとのプロジェクト Napoli Trip のコンサートにも力を入れてきた。
2019 年、アルゼンチンのサックス奏者: ガトー・バルビエリに捧げるアルバムをリリース。同年、ヴィニーチォ・カポッセラのアルバム『Ballate per men and beasts』のアレンジを行い、同アルバムはタルガ・テンコの最優秀アルバム賞を受賞。2020 年には、常に鋭い批判性と明るさをもって驚くべき音楽を作り続けてきたセーペらしく、コロナ時代を反映した『Lockdown, Vol. 1 (Live instudio, perché da vicino non ci possiamo vedé)』を発表。同アルバムには、セーペの故郷ナポリと鹿児島市の姉妹都市提携60 周年を記念して録音した『SAKURA』が収録されている。これは、日本の歌『さくら さくら』をセーペいわく「ナポリ人らしく」ジャズにアレンジしたもので、鹿児島の象徴「桜島」にもかけている。その他、イタリアが生んだ偉大な作曲家:エンニオ・モリコーネが映画『殺人捜査』のために描き下ろした同名の曲やセーペがヴォーカルを務めるアタウアルパ・ユパンキ作曲の『トゥクマンの月』なども含まれる。2024 年現在、36 枚のアルバムをリリースしている。