地中海世界は何千年もの昔から経済・文化の所産が取り交わされてきた最大の要地のひとつであり、フェニキア、ギリシア、ローマ、アラブ、オスマンなど、世界史上有数の文明が発展してきた場所です。
イタリアは、この重要な地域の中心に位置するという恵まれた地理的条件のおかげで、さまざまな経緯で自分たちの領内を通過した諸民族の多様な影響を受け入れ、手を加えてきました。
イタリア文明の成り立ち全般においてはもちろん、文学の成立上でもアラブ文化は重要な役割を果たしています。
フランチェスカ・マリア・コッラオ教授の講演はイタリアとアラブ世界の関係の中でも特に後者をとりあげ、中世におけるそれらの源流から、フライアーノ、カルヴィーノ、シャーシャといった現代文学の大家たちに至るまでの長大な時間枠の中で分析する予定です。
入場無料(要予約。定員に達し次第締切ります。予約:06-6229-0066 内線14まで)
フランチェスカ・マリア・コッラオ教授はLUISS Guido Carli(グイド・カルリ社会研究国際自由大学)政治学部でアラブ語・アラブ文学を講じるほか、同大学マスターコース・イスラム諸国経済社会機構研究科の研究科長を務める。詳しい経歴および著作については(http://docenti.luiss.it/corrao/)を参照。