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あるイタリア語ラッパーの肖像

アミル・イッサー講演会 + ミニライブ

第15回世界イタリア語週間「音楽のイタリア語、イタリア語の音楽」 関連イベント

アミル・イッサー講演会 +ミニライブ「あるイタリア語ラッパーの肖像」 2015 / 10 / 09 ( 金) 18: 00 立命館大学衣笠キャンパス創思館1Fカンファレンスルーム http://www.ritsumei.jp/campusmap/map_kinugasa_j.html(30番の建物)入場無料  予約不要コメンテーター 阿津坂祐貴( 同志社大学 大学院 SHIPS) 坂下史子(立命館大学) サポート DJ NIKU (SHIPS ) 主催 イタリア文化会館大阪  立命館大学国際言語文化研究所 現代イタリア文学研究会立命館大学国際言語文化研究所 萌芽的プロジェクト 研究助成プログラム「現代イタリア文学、創造の最前線へ:詩、小説、ラップ」連続企画第15 回世界イタリア語週間「音楽のイタリア語、イタリア語の音楽」関連イベント問い合せ先 土肥秀行研究室hidedoi@fc.ritsumei.ac.jp アミルもまたイタリア人であり、イタリア語の表現者である。「オレは移民じゃない」«Non sono un immigrato» 「あえて社会に入れてもらう必要なんてない」«Non mi devo integrare» 「自分の国で余所者」«Straniero nella mia nazione»  現代において「音楽のイタリア語」の創造性を拡げる、ラッパーのアミル・イッサー氏をゲストに迎え、統合と解体の循環運動に絶え間なくさらされてきたイタリアのアイデンティティについて考える。「オレは移民じゃない」とラップするアミルは、エジプト移民の父とイタリア人母のあいだに生まれるも、ローマ郊外の僻地チョチャリーアで幼少期を過ごし、市内の下町トルピニャッターラを拠点にしてきた。これらの戦後のネオレアリズモ系の映画や文学の舞台としてわれわれに親しい地名は、コアなイタリア性をアミルに与えている。しかし音楽界では、常に「余所者」として扱われるアミルは、ときにそのレッテルを皮肉る、あるいは強く拒否するなどして、新たな〈イタリア人〉像とその表現を模索してきた。 立命館大学におけるトークイベントでは、アミル・イッサーという「あるイタリア語ラッパー」に、イタリア(語)文化における「内なる他者」ともいうべき存在を発見してみたい。 また、ゲストとともに、アミルのストリート感覚について考えてみる。彼のイタリア語は、常に上位文化を形成してきた紙の伝統を継ぐのではなく、まさしく現代の口伝文化をなすからだ。そして、あたかも自明であるかのような〈イタリア人〉(あるいは〈イタリア語〉による表現)に対しゆさぶりをかけるアミルが、「世界イタリア語週間」において、日本ではじめて紹介されることをみなでよろこびたい。土肥秀行(立命館大学) アミル・イッサー Amir Issaa 1978 年ローマ生まれ。父親はエジプト系移民、母親はイタリア人。複雑な家庭環境のなか、ローマの下町トルピニャッターラに育つ。90 年代はじめにヒップホップに出会い、人生に可能性を見出す。2006 年にメジャー(ヴァージン)から初ソロアルバムUomo di prestigio『VIP な俺』を発表したのち、Grandezza naturale『等身大』(2012)まで5 枚のフルアルバムを発表している。 2011 年に公開された映画Scialla(日本公開タイトル『ブルーノのしあわせガイド』、原題の意味「まあいい、おちつけ」)の同題主題歌を担当し、一躍世間の注目を集める。2012 年には自身のレーベル、Red Carpet Music を設立。米ラッパーのアイスT による自伝『オレの色は死だ』伊語版を読んで以来、読書に目覚めたアミルは、近年学校訪問に力を入れ、国が推進する反差別運動に協力する。一方、国籍認定の基準を血統主義から出生地主義に改めない傾向に対しては批判を強め、Ius music「音楽主義」(2014)を発表し、2015 年2 月に下院で記者会見を開いた。

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