サンゴとカメオの過去と今
ナポリの南、ヴェスヴィオ火山の麓に位置するトッレ・デル・グレーコ の街から、サンゴ・カメオの名品がやってきます。中でも本邦初公開の総手彫りカメオ『ナイル川から救われるモーセ』は、1853年に有名作家ジョヴァンニ・サッバトが手がけた世界で最も有名なカメオで、これまでに所有者デリア社の金庫から外へ出たのは、ニューヨークのメトロポリタン美術館の展覧会(1950年)とヴィチェンツァでの展覧会(2015年)の際だけでした。
また、今回の展覧会では、サンゴやカメオが描かれた昔の絵画と現代の有名ファッションブランドの作品を写真パネルにおさめ比較対照することによって、サンゴという『永遠の誘惑』が世界の服飾の歴史にどのような影響を与えてきたのかを紹介します。